1. |
Still
03:25
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眠れない間に
耐え難い愛の芽
忘れたい都会の灰
誰もいない饗宴に渦あれ
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2. |
Forgotten people
03:31
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滲んだ灯影の中
濯いだ残滓はまだ
淀んだ不知火の罠
里の香りが身に沁みる咎
泥が底に沈んで膿のように溜まる港湾
若い命散らして墓もなく色褪せる灯火
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3. |
Extension
03:59
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ある急進的な命題に対して
協賛を見送らざるを得なかったとき
自身への諦めによる疎外からか
自然状態を論拠に
一種の退廃的な考えが
脳裏をかすめ額に手を当てた
良心で得た知見が
新たなイデオロギーに吸収される可能性はあるようだ
意識や態度の矯正が
教養でもある訝しさに
世の人は乱舞し
分かり切った空転が続いた
博愛の陰で
生成された悲哀が
吶喊となって押し寄せるのを
悟性が留めた
私はそうした心の揺らぎを
恍惚と眺める冷淡さに
自我を認め
図らずも安堵しその場を立ち去った
穿った心が
生み出した暮靄だ
追い難い往時が
時折悲しくて
美醜の中間に位置するものが金で
どの街も湿った腐臭で溢れた
違う
ここじゃないどこかへ
残された夏の夜に砂の城を撃てば
予約で溢れた誰かを待つ列や
工場の煙が漏れた川の音を
社会の萌芽と感じとれるだろうか
現実さえ分からずに
行き先の決まった未来は過去
闘争を諦めた淡い虚しさ
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